釜ヶ崎支援機構と包括協定を締結しました ~「日雇い労働者の街」で協同労働による地域づくりを目指す
2024.02.05お知らせ
労働者協同組合ワーカーズコープ・センター事業団は、認定NPO法人釜ヶ崎支援機構(大阪市西成区)と、協同労働を通じた地域づくりを推進するため、包括協定を締結しました。
釜ヶ崎支援機構は、「日雇い労働者の街」と呼ばれる釜ヶ崎の地域で、20年以上に渡り、野宿生活者や野宿に至るおそれのある人々を対象に、社会的就労の場やシェルターの提供、相談支援などの活動を行っている団体です。
1月13日の協定締結式には、関係者など40人が参加し、活動報告やトークセッションが行われ、大阪市西成区の臣永正廣区長、京都府京丹後市の中山泰市長から期待の言葉が寄せられました。
包括協定の概要
締結日:2024年1月13日
目的:広範な分野で知的・人的・物的資源を活用して相互に協力することにより、誰もが持てる力を活かし合える協同労働を促進し、持続可能で活力ある地域社会づくりに貢献する
内容:
※ 協同労働を推進するための地域におけるネットワーク。地域団体・個人からなる。18道府県3市で20団体が活動している(2024年1月末時点、準備会含む)。
経緯
2014年、ワーカーズコープ・センター事業団が京都府京丹後市において生活困窮者自立支援法に基づく就労準備支援事業を受託し、同市中山市長が西成区の臣永区長に都市農村交流を提案しました。このことから、同じく就労準備支援事業に取り組んでいた釜ヶ崎支援機構との連携が始まりました。
18年には、ワーカーズコープ組合員が釜ヶ崎支援機構に出向。21年、コーヒー焙煎などを通じて高齢者の居場所と仕事づくりを目指す活動団体「ひょんの実」を共同で立ち上げ、22年、ワーカーズコープが西成区で就労継続支援B型事業所「おあしす」を設立しました。
また、19年からは、釜ヶ崎支援機構との共催で、大阪・兵庫の清掃現場で働くワーカーズコープ組合員が講師となり、清掃技術を教える技能実習「いきいき清掃講座」(日雇労働者等技能講習事業)に取り組み、現在までに209人が修了、28人が一般就労につながっています。
定期協議や集会などへの参加による交流も重ね、22年の労働者協同組合法施行を契機に、新たな就労創出と仕事おこしの可能性を拓くため、今回の包括協定締結に至りました。