仙台に共生型福祉施設開設 「みんなのおうち太白だんだん」

2014.09.02トピックス

みんなが役割持つ総合福祉拠点  にぎやかに開所式「共生型施設整備補助金」活用

「世代を超え、障がいの有無にかかわらず、大きな家で過ごすことのできる総合福祉拠点」「共生型福祉施設」である「みんなのおうち太白だんだん」が、宮城県仙台市に誕生。7月27日に開所式を開き、地域の方など約100人が参加しました。「太白だんだん」は、国が被災3県を対象に実施している共生型施設整備のための補助金を活用。太白区にあるワーカーズコープの障がい者支援「ピアサポートセンターそら」、放課後等デイサービス「長町そら」「西多賀そらまめ」をはじめ、ワーカーズコープの児童館現場の仲間などが中心になって準備しました。

地元の高見良蔵さん、渡辺綾子さんによるジャズ演奏、児童館利用の子どもたち「大野田シーガールズ」によるダンスで幕を開けた開所式。

東北復興本部小澤真事務局長の開会挨拶に続き、藤田徹代表理事が主催者挨拶。「さまざまな違いを越えて共に生きる場、一人ひとりが主人公になり、力を発揮できるまちづくりの拠点に」と思いを伝えました。
 岸田清実県議、NPO仙台市精神保健福祉団体連絡協議会諸橋悟理事長、ピアヘルパー講座講師時代から協力していただいているケアグループ木もれび山崎彰子運営管理者、施設を設計した白鳥・ASSOCIATES白鳥誠代表取締役が挨拶。  佐々木禎史施設長が施設を紹介。「1階と2階で200坪。カフェ、就労支援、高齢者デイサービス、放課後等デイサービス、保育・一時預かりなどを計画しているが、高齢者に子どもをお風呂に入れてもらうなど、みんなが交流し、役割を持てるようにしたい。地域の農家の方やワーカーズの各事業所の産直市、各種イベントも。たまりばスペースも活用してほしい」と呼びかけました。
 そして、「そらの愉快な仲間たちです」と、スタッフを紹介。
 「みなさんと仲間になっていきたい」「これからも楽しく面白くやっていけたら」「仲間がいるから頑張れる、仕事が楽しい。協力しあって盛り上げていけたら」「カフェ、建物清掃、高齢者ヘルパー、子どもたちの見守り、遊び……いろんなことに関わっていきたい」などの思いが語られ、横山哲平東北事業本部長が閉会の挨拶を行いました。  このあと、交流会。大家の小林紀之さんの音頭で乾杯しました。

みんなのおうち太白だんだん

みんなのおうち太白だんだん

「そら」「長町そら」「西多賀そらまめ」中心に準備
大震災後、「ピアサポートセンターそら」は、だれもがつながりながら自分らしくいられる空間づくりを目指し、「長町そら」「西多賀そらまめ」では、保護者とともに、障がいがある子どもたちが中高生になった時の居場所や就労の場づくりに動き始めました。  そんな折り、田中羊子復興本部長(専務)が厚労省に提案し、通い詰めた結果、「共生型福祉施設補助金」の獲得が決まり、「そら」などが中心となって取り組むことに。  適当な場所が見つからず、困っていたのですが、地域の劇団にそらのメンバーらが参加。これが関係を深めるキッカケともなり、地域に声をかけ続けていると、「児童館を利用している孫から聞いた。うちでやれば」という話が。これが大家さんとの出会いで、実現に動き始めました。  仙台の各事業所から委員を出して事業計画などを練り、6月には民生委員、議員、保護者など70人が参加した地域懇談会も。ここには復興本部各事業所も出店。登米事業所は「はっと汁」を振る舞い、好評。大家さんの知り合いの農家2軒も新鮮な有機野菜などを販売。一歩一歩、地域に根を下ろしてきました。

開所式には大勢の地域の方やワーカーズコープの組合員が集まり、開所を祝いました

開所式には大勢の地域の方やワーカーズコープの組合員が集まり、開所を祝いました

「ピアサポートセンターそら」のメンバーらが抱負

「ピアサポートセンターそら」のメンバーらが抱負



■仙台地域福祉事業所 みんなのおうち太白だんだん

宮城県仙台市太白区長町南3-35-10

TEL:022-796-7261/ FAX022-796-7266

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