子どもたちが主役の学童開所式 -国分ほのぼの(鹿児島県霧島市)

2014.04.18トピックス



■築130年、8部屋ある旧家を借りて
 司会は自主児童館を担当することになる6年生2人。
 岡元ルミ子所長が「ほのぼのは、“地域の困り事すべてに対応、赤ちゃんからお年寄りまでの生活応援”を合言葉に事業所をつくり、6年前に児童クラブも立ち上げた。この6年間で子どもたちは成長し、私たちも子どもが求めていることを教えてもらい、ともに学んできた。今回は、中学生になっても、ほのぼのに来たいと願う気持ちが“自主児童館”という形になった。地域で子どもたちを見守るそれが子どもたち自身の力で実現できたことがとてもうれしい」と挨拶。

 霧島市の平野貴志副市長をはじめ市議会議員2人が参加。
 平野副市長は、放課後等デイと合わせて3つ目の立ち上げに感慨深げで、「保護者の支えもあり、質の高いサービスをいただき、市としてもうれしく思っている。市、保護者、運営団体が力を合わせて子育て支援を充実させていきたい。子育て新システムに向けても、皆さんの声を反映させていきたい」と挨拶。
 市議の木野田誠、平原志保さんも、「本来は市の主導で行わなければならない学童保育だが、保護者と一体となってつくり上げることも必要なのだと感じた」と、「市民力」に感嘆。「さらにバックアップしていきたい」と表明しました。



■司会、新入児童紹介、活動報告も子どもたちで
 「学童に預ける不安は、1日目で払拭された」という保護者代表、城善久さんは「子どもが笑顔で楽しかったよ!と、何かあるたびに話してくれるので、話を聞くのが楽しみになった」と、印象深い挨拶。
 3年生2人が、新入所児童を迎える言葉を述べ、1人ひとりの名前を読み上げます。呼ばれた子が立ち上がるたびに拍手が。そして記念品(鉛筆など)を贈呈。
 この後、6年生の柴田さんと5年生のさんが、スライドを使って「活動報告」。2人は1月に東京で開かれた「子ども・若者フォーラム」でも発表、「仕事のできる小学生」の姿に会場がどよめきましたが、今回も、子どもたちの様々な生活体験を知った大人たちは驚いたり感心したり。
子どもたちが主役の生命力あふれる開所式でした。



■自分たちでつくれるんだよ
 ほのぼのは04年9月、高齢者介護の仕事からスタート。毎月のように開いていたイベント(絵手紙など)で知り合った方から「学童が満員で入れない」と聞き、その1人の子のために動いて08年に「しげひさのおうち」を開始。
 評判を呼び、入所児は70人近くに。第2学童をと、保護者と取り組みはじめた昨年の夏休み、6年生の愛怜さんに「中学生になったら、どうすれば」と聞かれ、岡元さんは「小さい子のめんどうをみにここに来たら」と答えます。
 その後、子ども会議の場で平本哲男さん(労協センター事業団常務)から、18歳未満の児童が行ける児童館の話がされ(霧島市には児童館がない)、「そんなとこがあるの? 中学生になっても行けるとこあるんだ!」と、子どもたちは新しい世界が開ける思いに。九州沖縄事業本部の星平順子さんも「ほのぼのは、みんなでつくってきたとこなんだよ」と教え、岡元さんも「自分たちでつくれるんだよ」と。「自分たちで仕事をおこすことができる、ということも、子どもたちに伝えたい」という思いでした。
 8部屋のうち1部屋は中学生の居場所“自主児童館”に。子どもたちは、たくさんの友だちが集える場にと意欲を燃やしています。
 ほのぼのは放課後等デイ、介護初任者研修も始めています。
(九州沖縄事業本部・星平順子、本部総務・久松一弘)



国分ほのぼの
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開所式には副市長や新たに学童に入る10人の子どもたちを含め110人が参加

■開所式には副市長や新たに学童に入る10人の子どもたちを含め110人が参加

3年生に名前を読み上げられると、照れながら新入児童が立ち上がりました

■3年生に名前を読み上げられると、照れながら新入児童が立ち上がりました

田植えや稲刈りは5、6年生が低学年の子どもたちに教え、自分たちでできるように

■田植えや稲刈りは5、6年生が低学年の子どもたちに教え、自分たちでできるように

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